子供の頃にやってたアニメのデビルマンの方を先に見ていましたが、同じ頃に”少年マガジン”で、マンガで描かれていたのが
本作です。はっきり言って、アニメが単なるお子様向けのヒーローもんにしか過ぎなかったのが、このマンガになると全くと言っていい
ほど、別の話になってしまうんですなこれが。なんというか”デビルマン”と書いて”悪魔人間”ですわ既に。最初っから最後まで、
こうしたオドロオドロしい雰囲気のまま進めて行くんですな。一言で言えば”黙示録”やね。聖書にも出てくるけど。でも神と悪魔
の戦いではなくて、人間も含めて悪魔と悪魔人間のどちらが生き残るのかという戦いにまで、全世界を巻き込んでエスカレートして行きま
す。永井豪のマンガは見開きが
異常に多いのだけれど、それはマンガという限られた枠だけでは、そのカタストロフィを伝え辛いからああなるんだろうと思います。
特に本作はそれが顕著に出ている。作者の永井豪は後に、「このマンガを描いている時は、何かに操られているようだった。」と語って
ますが、何かそういった得体の知れないパワーがみなぎっている作品でもあります。かなり昔のマンガですが、今でもその輝きは失って
いない。逆に今のような時代の方がかえって受け入れられ安くなっているかも。今度、実写版の映画にもなりますし。楽しみです。自分が
読んだマンガの中では、今のところ歴代一位。名作中の名作。
☆☆☆☆☆
